フランス菓子バブカとはどんなお菓子か、材料や名前の由来や歴史、同じ種類のお菓子を詳しく紹介します。
フランス菓子バブカとは?
バブカ Babkaとはポーランド生まれで、形はクグロフのように中心に穴があいているお菓子です。
昔、バブカはポーランドをはじめヨーロッパの東やロシアで伝統的に復活祭の時に作られていました。クグロフとほぼ同じお菓子だったと考えられます。下記でも述べますが、ポーランドやロシアでバブカ、ドイツを中心とした国々ではクグロフと呼ばれていました。
[フランス語名]
バブカ Babka / un babka
バブカの種類
- レモンのバブカ(babka au citron / Babka cytrynowa)
レモンの皮で香り付けして、レモン汁を加えたグラサージュで覆われたバブカ - アーモンドのバブカ(babka aux amandes / babka migdatowa)
アーモンドプードルと泡だてた卵白で作っているバブカ - ラム酒風味のバブカ(babka au rhum / babka rumowa)
生地にレーズンを加えて、焼成後に冷やして、ラム酒のシロップに漬けてコリアンダーで香り付けし、さくらんぼの砂糖漬けを飾利、ホイップクリームを添えて提供する
現在でも、レーズンやオレンジの皮の砂糖漬けを加えたもの、刻んだアーモンドとワイン漬けのプルーンを加えたもの、レーズンとコーヒーやチョコレートを加えたものなど様々な組み合わせがあります。
フランス菓子バブカの材料
分類 | パティスリー |
構成 | ブリオッシュ生地 |
材料 |
|
フランス菓子バブカの名前の由来
コレット・ギルマール(Colette Guillemard)は彼の著者(Les Mots de la cuisine et de la table)の中で、バブカの名前の由来について述べています。
バブカはババ(baba)という「おばあちゃん」を意味する言葉に由来していると言われています。
また、バブカの形がスラブ人百姓のおばあちゃんの得意料理たったこと、ロシアやポーランドでは子供がおばあちゃんのことを親しみを込めてバブカ(babkas)と呼んでいたなどという説があります。
バブカの進化
ポーランド出身でロレーヌ公スタニスラス・レクザンスキもバブカが大好きだったと言われています。
フランスに移住した後もバブカをポーランドから運んで楽しんでいました。長い距離を運んだためすでに固くなっていたバブカを美味しく食べるために、お酒につけて食べました。それがフランスでのババ・オ・ラムの始まりです。
ババ・オ・ラムの話の続きはこちらをご覧ください。
ちなみに、バブカとクグロフは同じお菓子で、ポーランドやロシアではバブカ、ドイツ周辺のルクセンブルク、スイス、オーストリア、ポーランドなどの国、フランス東部のアルザス、ロレーヌ、フランドル地方ではクグロフと呼ばれていました。
もうひとつのバブカ
アメリカでは1990年代に人気ドラマ『となりのサインフェルド(Seinfeld)の影響で、チョコレートを練り込んだバブカが知られるようになりました。
このバブカは長方形でチョコレート生地とバブカ生地をマーブル状に練り込んだお菓子です。
現在、フランスでもバブカは、こちらのチョコレートを練り込んだお菓子として紹介されていることがあります。
関連記事