ドラジェ Dragée

古代ローマからある結婚式のお祝いの砂糖菓子

フランス菓子ドラジェとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来、同じ種類のお菓子やレシピを詳しく紹介しますね。

フランス菓子ドラジェとは?

ドラジェ Dragéeとはアーモンドに色付けした砂糖をコーティングしたお菓子です。ドラジェはコンフィズリーという砂糖菓子で、もっとも古い歴史を持つお菓子のひとつでもあります。

砂糖でコーティングすることを糖衣(グラサージュ)といいます。チョコレートをコーティングすることもあります。

[フランス語名]
ドラジェ Dragée



フランス菓子ドラジェの材料

分類 コンフィズリー
材料
  • 砂糖
  • アーモンド

ドラジェのフランスでの購入先

ドラジェはコンフィズリーやショコラティエで購入することができます。



フランス菓子ドラジェの名前の由来

ギリシア語やラテン語で「うまいもの、甘いもの」を意味するTragemataが語源となっています。

すでに紀元前177年から古代ローマのファビア家の婚礼や跡継ぎの誕生などの際に、蜂蜜でコーティングしたドラジェを市民に配っていました。

現在でも結婚式の際に招待客に配る習慣が残っていますが、2000年以上の歴史があるんですね。

中世時代には薬剤師がアーモンドやピスタチオ、ヘーゼルナッツなどに砂糖で作ったシロップや蜂蜜をかけたものを作っていました。ナッツ類のほかにもアニスやコリアンダー、しょうがなどのスパイスにも糖衣をかけていました。

この時代には砂糖をつかったものが体に良いとされ、薬剤師がコンフィチュールや砂糖漬けのしたものを薬として扱っていました。

例えば、16世紀のノストラダムス Nostradamus は占星術師として有名ですが、医師でもありました。彼は1555年の『百編集』の第2部で砂糖を用いたコンフィチュールや果物の砂糖漬け、ヌガーや氷砂糖、スパイス入り甘口ワインであるイポクラスについて書いています。

17世紀まで薬剤師がこれらのドラジェを作っていました。

ドラジェは様々な細工をほどこしたドラジェ入れ(Drageoir)に入れて持ち歩るくことが流行っていました。

今日のドラジェの記録は、1220年のヴェルダン町の文書に出てくるものが最古とされています。実際はそれより前に作られていたことが考えられます。

ヴェルダン Verdunは北東フランスのグランテスト地域圏のロレーヌ地方にあり、ドラジェが今でも有名な町です。手作業でアーモンドに糖衣をかけていましたが、1850年に機械化しました。

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