フランス菓子エクレールとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来、同じ種類のお菓子やレシピを詳しく紹介しますね。
フランス菓子エクレールとは?
エクレール Éclairとは日本語で言う「エクレア」のこと。細長く焼いたシュー生地の中にクレームやガナッシュを絞り、表面にはフォンダンを引いたお菓子です。フランス語読みするとエクレール(Éclair)と発音し、本来は「稲妻」の意味です。
フランスのものはシュー生地はしっかりと焼かれて固めの触感です。フランスでは中身にカスタードクリームを詰め、バニラ・チョコレート・カフェのフレーバーのものが定番です。
Cakeはフランス語でケイクと発音しますが、日本の「ケーキ」のことではなくパウンドケーキのことを指しています。
[フランス語名]
エクレール Éclair
フランス菓子エクレールの材料
分類 | パティスリー |
構成 |
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材料 |
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エクレールのフランスでの購入先
エクレールはパティスリーやブーランジュリーで購入することができます。価格は一つ2€ほどです。お菓子の中では安価な方です。
フランス菓子エクレールの種類
エクレールに詰めるクリームやガナッシュによって様々な種類があります。
- カスタードクリームのエクレア Éclair à la vanille エクレール・ア・ラ・ヴァニーユ
- チョコレートのエクレア Éclair au chocolat エクレール・オ・ショコラ
- コーヒー味のエクレア Éclair au café エクレール・オ・カフェ
ただ、最近はフランスでもクレーム・シャンティイ(生クリームを泡立てたもの)と生フルーツの組合せもときどきありますし、表面のフォンダンがカラフルなものも登場しています。
フランス菓子エクレールの名前の由来
じつは、エクレアはもともとは全く別のお菓子でした。
19世紀はじめ、カレームは公爵夫人のパン(Pain à la duchesse)というお菓子を作っていました。La duchesseとは「公爵夫人」という意味しています。
細長いパンの横に切り込みを入れ、杏のマーマレード、桃かグロゼイユのジュレを詰めていました。カスタードクリームなどのクリームが誕生する前は果物の砂糖煮をお菓子の具材にするのが定番でした。
さらに、彼はチョコレートの小さいパン(Petits pains au chocolat)のレシピも考案しました。これはパンの中身にチョコレートのクレームパティシエールを詰め、チョコレートでグラサージュしているお菓子でした。
19世紀の有名なパティシエジュー・ゴッフェ Jules Goufféによると、「長さ8cmで幅2cmのパンに冷たいコーヒーで表面をグラサージュし、パンの端に穴をあけ、コーヒー味のシャンティイ(泡立てた生クリーム)を絞る」というレシピを記しています。
当時はシュー生地ではなくパンを使用していました。おそらくブリオッシュ生地ではないでしょうか。
19世紀末にパン生地からシュー生地に変わりました。当時のレシピは長さ10cmに絞ったシュー生地を焼き、エクレール用のクリームを中に詰めていました。
そのクリームは、卵と砂糖で作ったクレームパティシエールのことで、それに刻んだチョコレートを加えたり、コーヒーエッセンスで香りをつけたものとされています。今のクリームとさほどかわりがないですね。
1870年くらいに、「公爵夫人のパン」から「エクレア」と名前が変わりました。
ただ、なぜエクレールという名前がつけられたのかというのははっきりとした説はなく、ナゾなままです。
名前の由来は表面のフォンダンが光って稲妻のように光っているため、中のクリームが飛び出ないうちに稲妻のようにすばやく食べなければならないからなどと様々な説があります。
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