フランス菓子サヴァランとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来、同じ種類のお菓子を詳しく紹介しますね。
フランス菓子サヴァランとは?
サヴァラン Savarinはドーナツ状にしたババ生地をラム酒入りのシロップに漬け、クレーム・パティシエールを絞り、フルーツを飾ったお菓子です。
ドーナツ型のような型で焼き、生地の穴のくぼんだ部分にクリームやフルーツを飾っています。ババ(baba)と似ていますが、ババはコルク型で生地を焼いていて、フルーツやクリームを飾っていません。
バブカをもとにしてクグロフができ、クグロフからババができて、ババからサヴァランが考案されました。
[フランス語名]
サヴァラン Savarin
フランス菓子サヴァランの材料
分類 | パティスリー |
構成 |
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材料 |
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サヴァランのフランスでの購入先
サヴァランはパティスリーで購入することができます。価格はひとつ4€~です。
フランス菓子サヴァランの名前の由来
1730年にストレーによって考案されたババをもとにして、19世紀にサヴァランとなったという説が有力です。
ですので、現在の形のババは18世紀に作られたものとされていますが、もうひとつ別の説があります。19世紀半ばまでシロップ入りのリキュールに漬けるババは存在しなかったという説です。
ババはシロップ漬けでなかった
1878年の料理人 ユルバン・デュボア氏(Urbain Dubois)による著書『Nouvelle cuisine bourgeoise pour la ville et la campagne』にはババとサラヴァンの違いが書かれています。
ババは小麦粉、多めのバター、卵、少なめのバターがベースの生地を酵母を使ってふくらませて、中にはレーズン、ギリシアのコリントス産とトルコのイズミール産のレーズンとレモンコンフィを混ぜて作るとされています。サヴァランはババとベースと酵母を使う点は同じですが、クリームとコニャックやラム酒やキルシュを混ぜたシロップをかけて食べるとしています。
さらに、1880年のエミリー・デュモン氏(Émile Dumont)の著書『Le parfait Pâtisserie』にもババとサヴァランの違いについて書かれてあります。
ババの生地はマラガ産とコリントス産のレーズン、レモンコンフィ、少しのラム酒、ポルトガルのマデイラワインかスペインのマラガワインを使い、シャルロット型に入れて焼き上げます。サラヴァンは果物などをいれない生地を王冠の型に入れて焼き、その後シロップに漬けます。
生地にドライフルーツを混ぜて焼いただけのものがババ、その生地にリキュール入りのシロップをかけていたのがサヴァランと区別されていました。つまり、19世紀の半ばまでリキュール入りのシロップに漬けたババというお菓子は存在していなかったということです。
ババをジュリアン兄弟が考案した説
パリで流行していたババをもとに1844年にパティシエであるジュリアン兄弟がサヴァランというお菓子を作りました。
それはババと同じ生地を用い、バラ水や薬草系のリキュール(l’absinthe)やキルシュの入ったシロップに漬けてつくりました。このとき初めて、ババ生地をシロップに漬けたのです。
ピエール・ラカム(Pierre Lacam)によると、ジュリアン兄弟の末っ子オギューストがボルドーへの旅行中、刷毛でシロップを塗ったアントルメをみかけ、そのアイデアをもとに、シロップの中にお菓子を漬けるというレシピを作り出したと述べています。
そのお菓子の名前は、18世紀末から19世紀初頭で食通として有名なブリア・サラヴァン(Jean Anthelme Brillat-Savarin)へのオマージュとして名付けられました。ジュリアン兄弟自身もそう語っています。
前述の1880年のエミリー・デュモン氏(Émile Dumont)の著書『Le parfait Pâtisserie』にもシロップに漬けるというアイデアはジュリアン兄弟が考案したものと言っています。
つまり、スタニスラス王の時代にはシロップ漬けのババというお菓子は存在しておらず、19世紀に考案されたババをもとにサヴァランを考案したという説です。
どちらにせよ、今ではババもサヴァランもシロップ漬けにされたアルコールの効いたお菓子です。
サヴァランと同じ種類のお菓子
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