生クリームの種類[日本]

日本の生クリームは4つに分類

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生クリームとは生乳のみをもちいて、脂肪分は乳脂のみが入っているクリームのことです。日本では生乳のみの生クリームと植物性脂肪と添加物を加えたクリーム(代替品)があり、フランスのクリームは製法と脂肪分、殺菌方法によって分けられます。

日本のクリームの種類とフランスとの違いを説明します。フランスの生クリームの種類についてはこちらのリンクをご覧ください。

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日本の生クリームの種類

種類別 分類 脂肪 添加物 通称
クリーム(乳製品) 乳脂肪 なし 生クリーム
乳または乳製品を主要原料とする食品 乳脂 乳脂肪
  • 乳化剤
  • 安定剤
生クリームという場合もある
植脂 植物性脂肪
  • 乳化剤
  • 安定剤
植物性クリーム
混脂
  • 乳脂肪
  • 植物性脂肪
  • 乳化剤
  • 安定剤
コンパウンドクリーム

クリーム(乳製品)

クリーム(乳製品)とは生乳のみから作られていて、乳脂肪のみの脂肪分で、他に添加物などを加えていないクリームのことをいいます。本来、「生クリーム」と呼べるものはこのクリームのみです。商品の原材料名には「生乳」のみ、種類別には「クリーム」と表記されています。

脂肪分の量によって、用途を変えることもできます。

  • ライトクリーム 18 ~ 30%:コーヒー等に入れるミルク用
  • ヘビークリーム 30 ~ 48%:泡立てるホイップ用

乳または乳製品を主要原料とする食品

「乳または乳製品(乳等)を主要原料とする食品」には3種類あります。日本では生乳だけでできたものを「クリーム」と呼べますが、生乳以外に安定剤や乳化剤などを加えると「乳または乳製品を主要原料とする食品」に分類され、「(純正)クリーム」と呼ぶことはできません。

加える添加物や油脂によって、3種類に分けられます。

  • 乳脂タイプ
  • 植脂タイプ
  • 混脂タイプ



乳脂タイプ

脂肪分は乳脂肪のみで、乳化剤や安定剤などの添加物を加えたもので、「純乳脂肪」などと表記されます。

乳化剤は乳化状態が安定し、泡立てや絞り出しの際に分離しにくく扱いやすくなるります。また、安定剤は品質保持期間を長くするという目的で加えられます。一般的には乳化剤や安定剤によって味が変わることはないと言われています。

植物脂肪タイプ

乳脂肪を含まず、かわりにパーム油やヤシ油、なたね油、大豆油などの植物性脂肪のみを使用し、乳化剤や安定剤の添加物を加えたもの。動物性クリームの代替品として作られました。「植物性油脂」「ホイップ用」「フレッシュ」などと表記されています。

植物性油脂は固さや口どけなどが乳脂肪のものとは異なるため、乳化剤や安定剤、香料や着色料などを加えています。お菓子作りに使われることを想定し、泡立ちやすく、分離しにくく、温度変化にも強くつくられています。また、口どけのよい軽い食感にしています。

混脂タイプ

乳脂肪の一部を植物性油脂に置き換えて、安定剤や乳化剤を加えたもの。「コンパウンドクリーム」とも呼ばれています。



日本とフランスの生クリームの違い

クリームとは日本では乳脂肪分が18.0%以上、フランスでは30%以上のことをいいます。どちらも乳脂肪だけ、植物性脂肪を加えたもの、添加物を加えたクリーム(代替品)があります。

日本では生クリームはホイップしたクリームを主に使います。そのため、泡立てやすい脂肪分の高い生クリームが主流で、ホイップの安定するように加工された植物性のクリームなども多くあります。お菓子作りに用いるクリームは脂肪分30~48%のクリームが主流です。

一方、フランスではパティスリーではホイップした生クリームを使うことは多くはなく、クリームの土台や料理にも用いることも多くあります。パティスリーには一般的には脂肪分30%のクリームを用います。また、リキッド状のクリームだけでなく、料理に用いるためにとろみのついたものや固形タイプのクリームもあります。

以上、日本のクリームの種類とフランスとの違いの説明でした。

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