蒸留酒とは醸造酒を蒸留して作ったアルコールのことです。蒸留して作るお酒の中にはオー・ド・ヴィやリキュールがあります。主にはウイスキー、ウォッカ、キルシュヴァッサー、ジン、焼酎、ブランデー、アルマニャック、カルヴァトス、コニャック、ラム等があります。
［フランス語名］
蒸留酒 Spiritueux
オー・ド・ヴィ Eaux de vie
リキュール Liqueurs
主に、お菓子作りに用いられる蒸留酒のオー・ド・ヴィとリキュールの種類について紹介します。
オー・ド・ヴィの用途
オー・ド・ヴィとは果物やブドウ、ブドウの種を蒸留させ、発酵して熟成をして製造する蒸留酒の一種です。熟成期間は5年から8年ほどで、種類によっては25年以上熟成させるオー・ド・ヴィもあります。原料はブドウだけでなく、さくらんぼやサトウキビ、りんごなどで作られます。アルコール度は40%ほどあります。お菓子作りでは生地やクリームに香りや風味をつけるために用います。
お菓子作りに用いるオー・ド・ヴィの原料を紹介します。
キルシュ Kirsh
さくらんぼ Cerisesやメリーズ Merisesを原料として作られる蒸留酒のこと。メリーズとはさくらんぼの一種で、さくらんぼよりも小さく、赤黒い色をしています。
ラム Rhum
ラムはサトウキビから作られ、白（Blanc）と焦げ茶（Brun）があります。白ラムはサトウキビの汁、焦げ茶ラムはサトウキビの糖蜜から作られています。焦げ茶ラムの琥珀色はオーク材の樽で熟成させることで色が濃くつきます。
アルマニャック Armagnac
アルマニャックは辛口の白ワインから作られ、香りを広げるためにオーク材の樽で熟成させます。
カルヴァドス Calvados
カルヴァドスはりんご酒（シードル）や洋梨酒から作られます。オーク材の樽で熟成させるため、琥珀色になります。
オー・ド・ヴィの用途
オー・ド・ヴィはクリームやガナッシュに加えたり、クレープをフランベするときに用いたり、ババをシロップ漬けにする際に用いたり、デザートのソースに加えます。
リキュールの種類
リキュールとはハーブや果物、果物の香料や皮、植物や種などをアルコールに漬け込み、蒸留して発酵させた蒸留酒の一種です。砂糖も加えるため、甘味の強いリキュールです。砂糖が1リットル中に100g含まれています。クリームを加える場合は1リットル中に250g含まれています。アルコール度数はリキュールによって15~55%と幅があります。
シェリー Cherry
さくらんぼ Cerisesから作られているリキュール。
アマレット Amaretto
アーモンドから作られたリキュール。
リモンチェロ Limoncello
レモンから作られたリキュール。
コワントロー Cointreau
オレンジの皮を漬込み、2回蒸留して、砂糖を加えて作ったリキュール。オレンジの皮には甘いもの（Doux）と苦いもの（Amère）を使います。
グラン・マルニエ Grand Marnier
コニャックやオー・ド・ヴィ、オレンジの蒸留水を漬込み蒸留して、砂糖を加えたリキュール。アルコール度数は40%です。
シャルトゥーズ Charteuse
130種類の植物とぶどうで作ったオー・ド・ヴィから作られたリキュール。
マリー・ブリザール Marie Brizard
香辛料であるアニスとフェンネルから作られたリキュール。
リキュールの用途
クリームやアイスクリームに加えて香りと風味をつけたり、ボンボン・ショコラなどの中身のガナッシュやパット・ダマンドに加えたります。
以上、蒸留酒の種類と用途についての解説でした。
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