フランス菓子ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来、同じ種類のお菓子やレシピを詳しく紹介しますね。
フランス菓子ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールとは?
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール Biscuits à la cuillèreとは細長い形のビスケット生地で、フランス菓子の基本の生地のひとつです。
キュイエール(Cuillère)は「スプーン」という意味で、「スプーン型のビスキュイ」となります。ただ、実際にはスプーンの形をしている訳ではなく、細長い形をしています。以前はスプーンで生地をすくって並べていたことに由来します。
ビスキュイとは泡立てた卵白と小麦粉と砂糖で作る油分のないサクサクしたお菓子で、そのまま食べたりもしますが、シャルロットやティラミスなどのアントルメの土台として用いることもあります。
[フランス語名]
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール Biscuits à la cuillère / un biscuit à la cuillère
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールの材料
分類 | パティスリー |
構成 | ビスキュイ生地 |
材料 |
|
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールの購入先
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールはスーパーマーケットなどの量販店で販売されているのが見られます。価格は一箱2-3€ほどです。また、アントルメの土台として用いられています。
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールを使ったお菓子
シャルロット・オ・フリュイ Charlotte aux fruits
ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールの名前の由来
ビスキュイ(Biscuit)という食べものは古代エジプトの時代にはすでに消費されていました。
もちろん当時にはスプーンは存在していませんので、「スプーン」と名前が付けられるのは中世に入ってからです。16世紀のカトリーヌ・ド・メディシスの時代にはスプーン型のビスキュイが作られました。
でも、わたしたちの知っている細長い形ではなく、丸いひし形をしていました。この時代のスプーンが丸いひし形の形だったからです。
19世紀、ナポレオン1世の外務大臣をつとめ、たいへんな美食家でもあったタレーラン(Charles-Maurice de Talleyrand-Périgord)はアントニン・カレーム(Antonin Carême)という腕のいい料理人を雇っていました。
タレーランはマデイラワインのグラスにビスキュイを漬けて食べたらさらにおいしくなるのではないかと思いつき、ビスキュイをワイングラスに浸せる形に変えてほしいとカレームに頼みました。
カレームは細長い形のビスキュイを作り出しました。
今では絞り袋を使って細長い生地を絞ることができますが、当時は絞り袋は発明されていませんでした。ただ、その頃の技術発展により、漏斗を使うことを考えつきました。カレームは皿の上に漏斗(じょうご)を引っかけ、その中に生地を入れ流しすことでまっすぐな生地を絞っていました。
その後、紐で作動させるような仕掛けで、生地を流しやすくするように改良しました。
1847年に今も使われている絞り袋が発明されました。絞り袋の先に取りつける口金はトロティエ(Trottier)という鍛冶屋が発明しました。
形が変わっても名前はそのままで「スプーン型のビスキュイ」と呼ばれています。
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