フランス菓子シャルロット・オ・フリュイとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来、同じ種類のお菓子、レシピを詳しく紹介します。
フランス菓子シャルロット・オ・フリュイとは?
シャルロット Charlotteとはビスキュイ生地を土台にし、ババロアや果物を詰めた冷たいアントルメです。シャルロット・オ・フリュイで「フルーツを詰めたシャルロット」という意味です。
アントルメとは生地やクリームで構成されたお菓子で、生ケーキやデコレーションケーキのことを指します。フランス菓子の基本的なアントルメのひとつです。
底と側面にビスキュイ生地を置き、その中にババロアを流し、中に生の果物やフルーツソースを詰めて、上面に生フルーツを飾ります。
フルーツは、いちご・フランボワーズ・ブルーベリー・ブラックベリーなどの赤いフルーツを使ったり、様々なフルーツをつかいます。
[フランス語名]
シャルロット・オ・フリュイ
Charlotte aux fruits / une charlotte aux fruits
フランス菓子シャルロット・オ・フリュイの材料
分類 | パティスリー/アントルメ |
構成 |
|
材料 |
|
シャルロット・オ・フリュイのフランスでの購入先
シャルロット・オ・フリュイはパティスリーでアントルメとして、レストランのデザートとして提供されています。
シャルロット・オ・フリュイの名前の由来
シャルロットという名前は、グレートブリテン王国ジョージ3世の妻で王妃でもあるソフィア・シャーロット Sophia Charlotteの名前に由来しています。
彼女は流行の服を身につけていて、ギャザーと羽の付いた大きくて厚みのある帽子を好んでいました。その帽子の形にこのお菓子が似ていたためシャルロット(Charlotteはフランス語でシャルロット)と名付けられました。
実は、19世紀に作られていたシャルロットは現在のものとは全くの別物でした。細かく切ったパンを溶かしたバターに浸し、それを型の側面と底に並べ、その内側にりんごのコンポートを詰め、ライムとシナモンで香り付けして、釜に入れて焼くというものでした。昔は全体を焼いて作るお菓子でした。
その後、カレームがシャルロットのレシピを変えていきます。
彼は土台のパンを自身で開発したビスキュイ・ア・ラ・キュイエールに変えました。中身をりんごのコンポートからバニラ風味のババロアチーズに置き換えました。チーズはフレッシュチーズのことで、ソースにとろみをつけるために加えられたのではないかと考えられます。
当時はまだゼラチンは発明されていませんのでソースを固める方法としてチーズを用いました。さらには冷蔵設備もありませんので、シャルロットは食べる直前まで氷水の中で40分冷やしていました。
現在のように中身を冷やして作ることを考案したのもカレームです。
さらにカレームはシャルロットのレシピのバリエーションを広げ、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールの代わりにクロケットを用い、バニラのブランマンジェを詰めたフランス風シャルロット(シャルロット・ア・ラ・フランセーズ Charlotte à la française)やラム酒に浸したスポンジ生地とプロンビエールクリームで作るイタリア風シャルロットを作りました。
バヴァロワ(Bavarois)が登場してきてから、シャルロットはさらに進化をしていきます。
最初のババロアはチーズを加えて固めていましたが、オーギュスト・エスコフィエ Auguste Escoffierによりモスコヴィットというソースに進化しました。さらに、生クリームを泡立てたクレーム・シャンティイや果物のピュレに変わりました。
1976年、ガストン・ルノートル Gaston Lenôtreは濃いクレーム・アングレーズをベースにし、クリーム・シャンティイで濃度を加え、ゼラチンで固めることを考案しました、いちごで飾ったシャルロット・ア・ラ・フレーズ Charlotte à la fraiseを作りました。
それ以来、シャルロットのレシピは変わっていません。現在でもパティシエの学校では習う基本的なアントルメのひとつです。
シャルロット・オ・フリュイと関連するお菓子
- Biscuit à la cuillère ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール
- Bavarois バヴァロワ
- Charlotte aux framboises シャルロット・オ・フランボワーズ
- Charlotte à la mousse de fruits フルーツムースのシャルロット
- Mousse au chocolat et poires caramélisées チョコレートとカラメリゼした洋梨のムース
フランス菓子シャルロット・オ・フリュイのレシピ
シャルロット・オ・フリュイの作り方はこちらをご覧ください。
▶︎赤いフルーツのシャルロットの作り方
おいしい知識を手に入れよう!お菓子のレシピから学ぶフランス語講座
フランスのお菓子は世界的に有名ですが、なぜそのおいしさに魅了されるのでしょうか?
「お菓子のレシピから学ぶフランス語講座」では、フランスのお菓子作りの秘訣を探りながら、同時にフランス語を学ぶ貴重な機会を提供しています。
この講座では、本場フランスのお菓子のレシピをフランス語で読み解きながら、フランス語を習得します。マドレーヌ、タルト、シュークリームなど、フランスでも定番のお菓子のレシピを通じて、フランス語の基礎から応用まで幅広く学ぶことができます。
フランス語の勉強が初めてでも大丈夫!当講座では基本的なフランス語表現から、食材や道具の名前、作り方までを丁寧に解説しています。おいしいお菓子のレシピを作りながら、楽しくフランス語を学ぶことができるでしょう。
フランス語を学ぶだけでなく、お菓子作りの知識も身につけることができるこの講座は、フランス語学習者とスイーツの愛好者にとって理想的な組み合わせです。ご自宅で学べるダウンロード形式なので、時間や場所に制約されずに学ぶことができます。
「お菓子のレシピから学ぶフランス語講座」に参加して、おいしい知識を手に入れましょう!フランス語の魅力とフランスのお菓子作りの楽しさを同時に体験し、自分自身を豊かにしませんか?ご参加をお待ちしています!
関連記事