フランス菓子タルト・トロペジェンヌとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来やレシピを詳しく紹介しますね。
フランス菓子タルト・トロペジェンヌとは?
タルト・トロペジェンヌ Tarte Tropézienneとはブリオッシュ生地にムースリーヌクリームをはさんだお菓子で、南フランスのサン=トロペ Saint-Tropezで誕生しました。
丸く焼いたブリオッシュを横半分に切って、その中にクリームをはさんで、表面にはあられ糖というかりっとした食感の砂糖をまぶしたシンプルなお菓子です。中には本来ムースリーヌクリームをはさみますが、生クリームのホイップクリームやカスタードクリームの場合もあります。さらには、クリームの間に苺やフランボワーズなどのフルーツをはさむこともあります。
タルトという名前がついていますが、タルト生地ではなくブリオッシュ生地を使っています。生地を器にしているお菓子のことをタルトと言うことがあります。
フランスの南東部にある町リヨンには、泡立てた生クリームだけを厚く挟んだタルト・トロペジェンヌもあります。高さは10cm以上もあるボリューム感があって食べ応えもあるトロペジェンヌです。
ブリオッシュ生地がパサついてきたら、ラム酒をかけてしっとりとさせて食べましょう。ラム酒はサトウキビから作られて、ブリオッシュやクリーム系の甘いお菓子と相性のいい蒸留酒(オー・ド・ヴィ)です。ババ・オ・ラムやサバランといったブリオッシュ生地をラム酒に漬けたお菓子もあります。
なので、当然タルト・トロペジェンヌもラム酒と相性がよいのです。ぜひお試しください。
[フランス語名]
タルト・トロペジェンヌ Tarte Tropézienne / une tarte Tropézienne
フランス菓子タルト・トロペジェンヌの材料
分類 | パティスリー |
構成 |
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材料 |
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タルト・トロペジェンヌのフランスでの購入先
タルト・トロペジェンヌはブーランジュリーやパティスリーで購入することができます。価格はひとつ3~4€ほどです。
タルト・トロペジェンヌの名前の由来
タルト・トロペジェンヌは南フランスのサン=トロペ Saint-Tropezというリゾート地で生まれました。
1952年頃、アレクサンドル・ミカ Alexandre Mickaというポーランド人のパティシエがサン・トロペでパン屋を開店しました。彼は小さい頃おばあちゃんが作っていたお菓子を作り、看板メニューとしていました。そのお菓子はブリオッシュにクリームを挟んだお菓子でした。
1955年、サン・トロペのラマチュエル Ratatuelleの海岸で映画の撮影が始まりました。
まだ無名な頃のブリジット・バルドー Briditte Bardotが主役でした。
ブリジット・バルドーは1960年代以降に活躍している女優・歌手で、現在では動物保護活動家として活躍しています。1960年代以降、プライベートが奔放で自由気ままということからフランスのセックスシンボルとされていました。
その映画のタイトルは ” Et Dieu… créa la femme ”(そして神は、女性を創った) 、邦題のタイトルは「素直な悪女」。
映画のあらすじは、南仏サン・トロペーズの町の孤児ジュリエット(ブリジット・バルドー)は、子供のないモラン夫婦に引取られた。まだ十八歳という若さでいて、彼女のあふれるばかりの魅力には、さまざまな男たちが集って来た…
ある日、彼女は差し入れのあったお菓子を食べ、とてもおいしくって気に入ったので、「このお菓子の名前はタルト・サントロペがいいんじゃない?」と提案しました。
彼女が食べていたのが、アレクサンドル・ミカが作っていたブリオッシュのお菓子でした。
これがきっかけで、このタルトの名前を「サントロペの女の子」という意味のトロペジェンヌ Tropézienneと名付けました。
この映画をきっかけに無名だったブリジット・バルドーも有名になっていき、それに伴うようにタルト・トロペジェンヌも全国的に広まっていきました。
今では、トロペジェンヌの専門店もあり、全国のパティスリーなどでは定番のお菓子となっています。
フランス菓子タルト・トロペジェンヌのレシピ
タルト・トロペジェンヌ Tarte Tropézienneの作り方はこちらをご覧ください。
▶︎タルト・トロペジェンヌの作り方
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