フランス菓子フィナンシエとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来を詳しく紹介しますね。
フランス菓子フィナンシエ とは?
フィナンシエ Financierとは卵白やアーモンドパウダー、バターなどを混ぜて、長方形の型で焼いた焼き菓子です。バターはあらかじめノワゼットと呼ばれる焦げ茶色まで溶かしてくわえるため、香ばしい食感がします。
フランスでも定番の焼き菓子で、お菓子屋さんやパン屋さんはもちろんスーパーでも買うことができます。
[フランス語名]
フィナンシエ Financier
フランス菓子フィナンシエの材料
分類 | パティスリー |
材料 |
|
フィナンシエのフランスでの購入先
フィナンシエはパティスリーやブーランジュリーで購入することができます。価格はひとつ一本1€ほどです。
フランス菓子フィナンシエの名前の由来
フィナンシエは17世紀、肉食が禁止されていた修道院にて誕生したという説もあります。肉の代わりの栄養源としてアーモンドを食べていたとされており、フィナンシェの主な材料はアーモンドです。
そのお菓子は楕円形をしていて、アーモンド、小麦、砂糖、卵白、バターをベースにしていました。
1835年、ラ・フィナンシエール(la financière)というお菓子がブルターニュ地方のレンヌ Rennesで生まれたと言われています。
そのお菓子は現在のフィナンシェに少しだけ似ていて、生地は粉ふるいにかけたアーモンドを使い、砂糖、卵白、でんぷんとバターを混ぜ合わせ、パン・ド・ジェーヌ(pain de Gênes)のカヌレ型に入れて焼き、バニラ味のグラサージュをしていました。
このお菓子は当時ブルターニュ地方で流行っていました。
さらに1890年頃にはパリでも同じようなお菓子が売られていました。パリのサンドニ通り(Rue saint-Denis)にあるラスネ(Lasnes)というパティシエによって作られていました。
彼のパティスリーはパリの証券取引所地区にパティスリーを開店しており、近くで働く顧客に敬意を表して、金塊の形をしたお菓子をつくり、それを金融資本家という意味のフィナンシェ(Financier)と名付けました。
1900年に出版されたレシピ本によると、砂糖と共に泡立てた卵白をベースにして、小麦粉やアーモンドパウダーとバターを加え、サヴァランの型に入れて焼きます。型にはあらかじめバターを塗って細かく砕いたアーモンドをまぶしておきます。
焼いた後に杏のジャムを塗り、さくらんぼやミラベルで飾りつけます。「このお菓子はとても重いけれどおいしい」と書かれています。
それからもレシピは変化していき、1909年には蜂蜜を加え、アーモンドパウダーからヘーゼルナッツやピスタチオに変えたものも登場しました。
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