カヌレ Canelé

ボルドーで生まれたミステリアスな焼き菓子カヌレ

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フランスのお菓子カヌレとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来を詳しく紹介しますね。

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フランス菓子カヌレとは?

カヌレ Caneléとは、縁がギザギザの円柱型で焼いた焦げ茶色のお菓子。縦に12本の溝のはいったカヌレ型をつかって焼きます。フランス南西のヌーヴェル=アキテーヌ地域圏にあるボルドーで生まれた地方菓子です。

ボルドー Bordeauxの場所

牛乳や小麦粉、砂糖や卵をまぜた液に、ラム酒やバニラで香りをつけて型に流して焼きます。型にはミツロウを塗ることで、表面に艶がでてかりっとした食感になります。

[フランス語名]
カヌレ Canelé / un canelé




フランス菓子カヌレの材料

分類 パティスリー/焼き菓子
構成 カヌレ生地
材料
  • 小麦粉
  • バター
  • 砂糖
  • 牛乳
  • ミツロウ
  • バニラ

フランス菓子カヌレの購入先

カヌレはブーランジュリーやパティスリーで購入することができます。価格はひとつ1.5~2€ほどです。

※価格はフランス・リヨン(フランス第3の都市)中心部の価格です。店や町によって価格は異なります。




フランス菓子カヌレの名前の由来

カヌレがボルドーで誕生した由来を見ていきましょう。

ボルドーではワインの生産が盛んで、ワインを造るさいに澱をとるために卵白をつかい、余った卵黄でカヌレをつくったという説。また、ボルドーの港に外国からラム酒やバニラなどの食材が入ってきたため、ボルドーでカヌレ作りが盛んになったともいわれています。

しかし、カヌレが誕生した由来については何も分かっていません。有名なお菓子ですが、かなりミステリアスなお菓子でもあります。

それでは、カヌレが生まれてからの歴史を振り返ってみましょう。

カヌレの元祖?

カヌレは18世紀、ボルドーのアノンシアルド修道院(Annonciades)で生まれたと言われています。

その修道院の尼僧たちは、アーモンドやノワゼットなどのナッツ類、シナモンやギリシアのコリントス産の干しぶどう、オレンジ皮などをつかい甘いお菓子をつくっていました。その中に棒状の形の小さなお菓子がありました。このお菓子のことをカヌラ Canelats / カヌレ Caneletsと呼んでいました。

材料の請求書は残っていますが、型やレシピが残っていないため、カヌレが今の形かどうかは分かっていません。1990年代におこなった発掘調査でもレシピや型は出てこなかったそうです。

1771年に刊行された辞書のなかにカノル Canoleという言葉がでてきます。これは小麦粉と卵黄をつかった小さなパンで、リモージュという町で朝食として食べていると書かれています。

いづれも「カヌレ」に近い名前は出てくるのですが、今のカヌレと同じものかは分かっていません。

カヌレっぽい別物があらわれる

18世紀頃にカヌレっぽい名前のお菓子はあったということは分かりました。しかし、19世紀に入ると、レシピ本のなかにカヌレの作りかたがなくなり、別のものが現れます。カヌロン Cannelonsです。

1815年に有名な菓子職人カレムが書いた『パリの王宮パティシエ、または基礎概論と古典と現代のパティスリー実践』のなかにカヌロン Cannelonsのレシピが載っています。カヌロンとは折込パイ生地をのばして、フルーツのマーマレードを塗って、生地をつつみ揚げたものでした。

さらに、1873年、パリの料理人であるジュールズ・グーフェ Jules Goufféが書いた『パティスリーの本』に再度カヌロンが出てきますが、前述のカレムと同じレシピではありませんでした。同じ折込パイ生地をもちいて、なかにはクレーム・サントノレを塗って巻いて、棒状にしてオーブンで焼いたものでした。

いづれにせよ、今のカヌレとはまったくの別物です。

そして、カヌレを作る人やカヌレという言葉は見なくなってしまいました。

新生カヌレの登場

第一次世界大戦のあと、カヌレは今と同じ形のもの作られるようになりました。パティシエが昔のレシピつかい、現代風にアレンジしてラム酒やバニラで香りをつけたお菓子を作りました。

現在と同じカヌレ型をつかって焼きましたが、だれが考案したのかは分かっていません。

昔から作られていた「カヌレ」っぽいお菓子の名前をとって、ボルドーの特産のワインを作る際に余る卵白をつかい、ボルドー港に到着するラム酒やバニラを加えて新たな「カヌレ」というお菓子をつくったのかもしれません。

以上が、フランス・ボルドーのお菓子カヌレが誕生した由来です。




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