ガレットデロワ Galette des Rois

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フランス菓子ガレットデロワとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来、同じ種類のお菓子やレシピを詳しく紹介しますね。

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フランス菓子ガレットデロワとは?

ガレットデロワ Galette des Roisとは1月6日のエピファニーの日に食べるアーモンドクリームをはさんだパイ菓子です。フランス語で「王様の円形のお菓子」という意味です。

ガレットとは円の形に平たく薄く焼いたお菓子のことをいいます。粉類に卵や牛乳やバターなどの材料をもちいて丸くて平たければ、サブレやクレープ生地などもガレットと呼びます。

ガレットデロワは現在ではクリスマスが終わるか終わらないかの時期にパティスリーに並びはじめ、1月いっぱいまで見られます。

一般的にはガレットデロワはパイ生地をつかった平たいものが主流ですが、南フランスではブリオッシュ生地に果物の砂糖漬けを練り込んだものが主流です。現在では、南フランス以外の地域でもブリオッシュタイプのものが見られます。

中身がアーモンドクリームが主流ですが、お店によっては洋梨などのフルーツを加えたり、りんごのコンポートやが入っていることもあります。リヨンでは、名物のプラリネルージュ(赤いプラリネ)のクリームが入ったものも定番です。

[フランス語名]
ガレットデロワ Galette des Rois




フランス菓子ガレットデロワの材料

分類 パティスリー
構成
  • フォユテ生地(パイ生地)
  • クレーム・ダマンド/フランジパンヌ
材料
  • 小麦粉
  • バター
  • 砂糖
  • アーモンド

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ガレットデロワのフランスでの購入先

ガレットデロワは12月末から1月末までブーランジュリーやパティスリーで購入することができます。価格は一人用サイズが4~5ユーロ、8人用の大きめサイズが30ユーロ程度です。

フランス菓子ガレットデロワの名前の由来

ガレットデロワは元々はキリスト教以前の宗教にまつわるお菓子でしたが、時代とともに意味が変化してキリスト教に関するお菓子となっていきました。ガレットデロワの歴史と由来を見ていきましょう。

エピファニーの祝日とは?

ガレットデロワはエピファニーに食べるお菓子です。そもそもエピファニー Épiphanieは1月6日のキリスト教の祝日です。日本では主顕節や公現節とも呼ばれます。

聖書によると、3人の博士が東方で巨大な赤い星を見つけました。それは救世主の生まれたしるしであるという言い伝えにより、彼らはラクダに乗って星を追い続けました。

すると、12日目の1月6日にベツヘルムの馬小屋の真上で星はとまりました。3人の博士はイエス・キリストの誕生にまみえ、黄金・乳香・没薬を贈りものとしてささげました。これにより主の誕生が人々に知られることになりました。

その日が1月6日で、フランス語でエピファニーと呼んでいます。




元々は異教徒の風習だった

現在ではガレットデロアはエピファニーの日に食べられていますが、昔はガレットデロアは宗教的な祭りとは関係がないお菓子でした。

そもそもガレットとは円形に薄く焼いた生地のことで、新石器時代には穀粉と水や乳などで溶き、熱した石の上にのせて焼いたのが始まりでした。蜂蜜などで甘味をつけて甘い生地としても食べられていました。

ガレットデロアは古代ローマ時代にはサトゥルナル Saturnalesの祭りの際に供されていました。サトゥルナルとは豊作と繁栄の神であるサトゥルヌ Saturneを祝う祭りのことで、ローマ暦で12月17日から12月23日まで行われていました。

祭りの間には王を決めるための選挙を行っていました。投票の方法はくじ引きで、そら豆をひいた人が王様になるという習わしがありました。

後にキリスト教が広まったとき、この習慣が主顕節でのお祝いでのお菓子にも引き継がれていきました。そら豆はキリストをあらわすことにしました。

キリスト教を普及させるために異教徒の風習にキリスト教の意味を重ね合わせていました。当時、フランスにキリスト教を普及させるのに一役買っていました。

中世時代、ガレットデロアは太陽と太陽の光のシンボルとなっていました。教会が先導してエピファニー(主顕祭)を祝うためにガレットデロアを食べていました。

11世紀にはブザンソンの教会で教会の責任者を決めるためにパンの中に硬貨を隠しました。この習慣は他の教会にも広まっていきました。その後、銀貨は小さな豆に代わりました。

13世紀に入ると、王の祭りのときにフェーブのお菓子が売られていました。そのお菓子は次第に家庭でも作られるようになっていきました。

17世紀に入ると、そら豆をキリストに見立てるという考え方が冒涜的だとして陶器の人形に変えられました。その後フランス革命をきっかけにガレットデロワの製作はパティシエやブーランジェといった職人たちの手に渡っていきました。

現在ではガレットデロワをエピファニーの日に食べますが、宗教的な意味はなくなり、お菓子やイベントを楽しむようになっています。




ガレットデロワの表面の飾り

2枚の丸く切ったパイ生地(フォユテ生地 Pâte feuilletée)の間にアーモンド粉と砂糖とバターを混ぜて作ったクリームを加えて、もう一枚のパイ生地を重ねて焼きます。表面には切り込みで模様を描きます。また、表面に入っている切り込みの模様にも意味があります。

ひまわり Tournesol

格子模様で、ひまわりの種の部分ぽいデザインになっています。「栄光」という意味があります。
ほかの模様に比べると最も作るのが簡単なので、ひまわりにしているお店は多くあります。この時期にしか出回らないお菓子なので大量に売れるため、作り手側としてはなるべくシンプルに作ってたくさん売りたいですよね。

太陽 Soleil

中心から外側に向けての曲線模様のことで、「生命力」を意味します。
この模様はどちらかというとお菓子屋さんでよく見かける模様で、同間隔に引かれた曲線が美しい模様です。

月桂樹 Laurel

葉っぱの模様をしたもので月桂樹といい「勝利」を意味します。
手間がかかり複雑な模様のため高級パティスリーでよく見かけるデザインです。

麦の穂 Oreille de blé

麦の形をした細かい線の切り込みがあるのは麦の穂という模様で、「豊穣」を意味します。
ガレット・デ・ロワは短期間でたくさん作らないといけません。表面のデザインに手間をかけれるかどうかはパティスリー次第ですね。ガレット・デ・ロワの表面のデザインを見ながら、選ぶのも楽しいですね。

ガレットデロワの楽しみかた

ガレットデロワの中にはフェーブがひとつ入っています。

まず、ガレットデロワを人数分に切り分けます。その中で最も若い人がテーブルの下に隠れ、どのガレットを誰に与えるのかを指示します。ガレットデロワの中にフェーブが入っていた人が王様(王女様)になり、王冠をかぶり、みんなから祝福されます。

ガレットデロワを買うと、パティスリーでもスーパーでも必ず紙でできた王冠がセットになってついてきます。

フランスでは1月6日だけに食べるのではなく、1月中に家庭や職場や学校などさまざまな場面でガレット・デ・ロワを食べる機会があります。だから、王様になれるチャンスは何度もあります。

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