パット・ド・フリュイはどんなお菓子か、材料、種類、歴史について詳しく解説します。
フランスの砂糖菓子パット・ド・フリュイとは?
パット・ド・フリュイ(Pâte de fruits)とは果肉と砂糖を煮詰めてつくるフルーツゼリーのことです。コンフィズリーに分類されます。ゼリーといってもゼラチンを加えたり冷やし固めるわけではなく、果肉に含まれる(または加える)ペクチンの作用で固めます。
果肉と砂糖を鍋に入れて煮詰めて、型に流し入れて固めて、一口大に切って作ります。
ひとつの果物の果肉で作ったり、アプリコットをベースにして他の果肉(りんご、フランボワーズ、いちご、カシス、プルーンなど)を加えてつくることもあります。
[フランス語名]
パット ド フリュイ Pâte de fruits / la pâte de fruits
パット・ド・フリュイの材料
果肉と砂糖を主として、グルコース、香料や着色料を加えて作ります。ペクチンや転化糖を加えることもあります。
分類 | コンフィズリー |
材料 |
|
パット・ド・フリュイの種類
1種類だけの果肉を使う場合は Pâte de の後に果物名を入れます。例)Pâte d’abricots, Pâte de pommes
複数の果肉を使う場合は Pâte de fruits aux の後にメイン(量の多い)の果物名を入れます。例)Pâte de fruits aux pommes, Pâte de fruits aux abricots
Gelée de fruits には果肉は含まれないのでパット・ド・フリュイと呼ぶことはできません。
Pâte de fruits liqueur はパット・ド・フリュイの中央にリキュールを詰めたもの。
パット・ド・フリュイの歴史
10世紀、オーヴェルニュ地方で発案されたとされていますが、正式に言及されるようになるのは15世紀からと言われています。サトウキビから作る砂糖が手頃な価格になってからと考えられます。
16世紀になるとクレルモン・フェラン(Clermont-Ferrand)の市の資料にパット・ド・フリュイ関する記述が見られるようになりました。オーヴェルニュ地方ではパット・ド・フリュイの製造が盛んになり、Pâte d’Auvergne(パット・ドーヴェルニュ)と言われていました。
1803年、パット・ド・フリュイは Petites confitures sèches(小さな乾燥したジャム)と呼ばれたという記録が残っています。
ナポレオン3世の異母弟シャルル・ド・モルニー(Charles de Morny)が1837年に砂糖工場ブルドン(Bourdon)を開業し、パット・ド・フリュイを作りはじめました。(2019年に工場は閉鎖)
1947年当時のオーヴェルニュの砂糖菓子職人、ジャム職人、フルーツ缶詰業者による組合商工会議所によるとパット・ド・フリュイには67%以上の果肉を使用が義務付けられていました。
クレルモン・フェラン(Clermont-Ferrand)の場所
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