サン=トノレ Saint-Honoré

パリにある高級ブティックの並ぶ通りの名のついたお菓子サン=トノレ

フランス菓子サン=トノレとはどんなお菓子か、材料や購入先、名前の由来を詳しく紹介します。

フランス菓子サン=トノレとは?

サントノレ Saint-Honoréとはパイ生地とシュー生地にクリームを絞ったお菓子です。サントノレはパリの高級なブティックの並んでいるルーブル美術館とオペラ座の間にある通りの名前です。

丸く焼いた折り込みパイ生地を底にして、小さく焼いたシュー生地で周囲を飾り、キャラメルを接着剤としてシュー生地をパイ生地の周囲にくっつけ、クレーム・シブーストを絞って作ります。

クレーム・シブースト Crème Chiboustとはクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)とイタリアンメレンゲ(シロップと共に固く泡立てた卵白)とゼラチンをまぜ固めたクリームのこと。2種類の生地をつかってキャラメルで接着し、2種類のクリームを合わせるという複雑なお菓子です。

[フランス語名]
サン=トノレ Cake aux fruits / un Cake aux fruits



フランス菓子サン=トノレの材料

分類 パティスリー
構成
  • シュー生地
  • 折込パイ生地
  • クリーム・シブースト
材料
  • 小麦粉
  • バター
  • 砂糖
  • ゼラチン

サン=トノレのフランスでの購入先

サン=トノレはパティスリーやブーランジュリーで購入することができます。価格はひとり用がひとつ4€~です。

大きなアントルメとしてもありますが、ひとり用のケーキとしても販売しています。ひとり用の場合はシュー生地を縦に積み上げています。



フランス菓子サン=トノレの名前の由来

サントノレはその名の通り、パリのサントノレにあったパティスリーで作られ、この名前がつけられました。最初のサントノレは今とは全く違った形と材料のお菓子でした。その後、改良に改良を重ねて、今の形になっていきました。

サン=トノレができるまでの流れを見ていきましょう。

1846〜47年頃、パリにあるサントノレ通りにあった菓子店のパティシエであるシブースト氏(Chiboust)が考案しました。サントノレ通りで誕生したので名前はサントノレと付けていました。

当初はブリオッシュ生地にシャンティイクリーム(泡立てた生クリーム)が詰められていて、王冠の形をしていました。ただ、ブリオッシュ生地がすぐに水分を吸い、生地がだれてしまいやすいという欠点がありました。

その20年後、シブーストの元弟子であったオギュースト・ジュリアン(August Julien)が改良します。

タルト生地であるフォンセ生地(Pâte à foncer)を底に敷き、その上に丸く絞ったシュー生地をキャラメルで接着して、その内側にはクレーム・シブーストを絞りました。キャラメルはシュー生地が湿気ないために使っています。小さなシュー生地とクリームで、公爵の王冠をイメージしています。

その後、1950年にブリゼ生地を底にし、1975年にガストン・ルノートル(Gaston Lenôtre)がフォユタージュ生地を使うことをすすめ、今の形になりました。

クレーム・シブーストができた由来

サントノレはクレーム・シブースト(Crème Chiboust)を使います。

19世紀当時は冷蔵施設がないため、生クリームや卵を使ったクリームは細菌の温床になっていました。

カスタードクリームは牛乳や卵を完全に火を通さない状態で使いますし、フレンチメランゲも卵白と砂糖でつくりますので火を通していませんので、現在でも食中毒のリスクがあります。冷蔵施設のない時代であればなおさらです。

そのため、パティシエであるシブースト氏は熱したシロップと卵白を混ぜ合わせたイタリアンメランゲを使い、カスタードクリームとゼラチンを混ぜたクリームを考案しました。

火を通したクリームにゼラチンを混ぜて固めていますので、しっかりしたクリームになります。これがクレーム・シブーストです。1840年ごろ前述のシブースト氏が考案して、彼の名前が付けられました。

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