マカロンの種類

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カラフルな色のマカロンにクリームをはさんだものが世界的に知られていますが、フランスには各地方に様々なマカロンがあります。フランスの地方にある素朴なマカロンをまとめました。

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フランス菓子マカロンとは?

マカロンとはアーモンドと卵白で作った小さなお菓子のことです。

カラフルな色のマカロンを想像してしまいますが、もともとのマカロンはカラフルな色はしていませんでした。フランスでは中世の頃にはすでに作られていた古い歴史のあるお菓子です。




フランス菓子マカロンの名前の由来

マカロンはイタリアのヴェネツィア地方の方言で「繊細な生地」という意味のマッケローネ(Maccherone)が語源となっていると言われています。

フランスにマカロンが伝わったのはルネサンス時代の1533年に、フランス王アンリ2世とイタリアのカトリーヌ・ド・メディシス(Catherine de Médicis)の婚姻をきっかけにイタリアから伝わりました。

しかし、ロワール地方のコルムリーのマカロン(Macaron de Cormery)は971年に修道院で考案されたものとされています。

よって、マカロンはイタリアから来たものか、フランスで作られたものが起源なのかははっきりとしていません。

おそらく、両国でアーモンドと卵白を使ったお菓子は作られており、フランス中に広めたのはカトリーヌ・ド・メディシスをきっかけとしたイタリアからで、マカロンという名前も同時に広まっていったのではないでしょうか。

当時のイタリアはフランスに比べるととても洗練された国で、イタリアから伝わって広まったお菓子や料理がたくさんあります。一方、フランスでは修道院でひっそりと作られており、フランス革命後の18世紀末まで世間には広まりませんでした。

昔、マカロンは料理として用いられていました。17世紀、フランソワ・ピエール(François Pierre)は彼の著書(Le Cuisinier)の中で魚を使った料理に添えられていると述べています。さらに、マカロンはソースにとろみをつけるために使われていました。

17世紀末、辞書編纂者がマカロンとは『アーモンドど砂糖と卵白を含んだ丸くて小さなお菓子』と定義しています。

18世紀に入ると、パティスリー(菓子)が明確に定義されるようになりました。フランソワ・マシアロ(François Massialot)は彼の著書の中でマカロンとメレンゲを関連づけています。

19世紀初頭、フリエデル(Friedel)は著書(Confiseur royal)のなかで、スパイス入りマカロンのレシピを紹介しています。『1リーブル(500g)のアーモンドと2リーブル(1kg)の砂糖大さじ2杯のシナモンに8本のグローブ、オレンジの皮の砂糖煮とレモンの砂糖煮をそれぞれ大さじ1杯、レモンの皮2個分』の材料で作っていたと記されています。

また、パリのパティシエのルジェ(Rouget)はオレンジ風味のマカロンを新しく作りました。

19世紀にはさらにマカロンのレシピが広がっていきました。スイートアーモンドやビターアーモンドを用いて、ポルトガル風やブリュッセル風、リエージュ風などが作られました。さらには、ヘーゼルナッツやくるみ、ピスタチオで作られたりもしました。




フランス地方のマカロン

マカロンはフランスの様々な地方で昔から作られていたお菓子です。フランス各地には様々なマカロンがあります。

パリのマカロン Macarons parisiens

パリのマカロン Macarons parisiens
パリのマカロンはカラフルな2つの生地の間にガナッシュなどをはさんだマカロンのことです。このマカロンは世界中で広まっており、マカロンといえば、このカラフルなお菓子を想像する方も多いと思います。マカロン・パリジャン(Macarons parisiens)マカロン・ジェルベ(Macarons Gerbet)とも言われています。

ナンシーのマカロン Macaron de Nancy

ナンシーのマカロン Macaron de Nancy
ナンシーのマカロンとはフランス北東部の町ナンシーの修道院で生まれて、フランス革命を期に街に広まったマカロンのことです。ふたりの修道女によって広まったため、修道女のマカロン(スール・マカロン Soeurs Macarons)とも呼ばれています。

コルムリーのマカロン Macarons de Cormery

コルムリーのマカロン Macarons de Cormery
コルムリーのマカロンはロワール地方のトゥールの近くにあるコルムリーにある大修道院で791年に考案されました。この修道院だけで作ることが許されていて、ドーナツ状の形を独特の形をしていて、中央の穴は「修道士のヘソ」を指しているともいわれています。




ムランのマカロン Macarons de Melun

ムランのマカロン Macarons de Melun
ムランのマカロンとはセーヌ河上流のムラン(Mulan)にある聖母マリア修道院で作られたマカロンのことです。

アミアンのマカロン Macarons d’Amiens

アミアンのマカロン Macaron d'Amiens
アミアンのマカロンとはフランス北部の町アミアンで作られているマカロンのこと。16世紀にカトリーヌ・ド・メディシスがマカロンをフランスにもたらした際に、アミアンでもマカロンが作られるようになりました。丸く分厚いクッキーのような形で、食感は硬くざらざらしています。蜂蜜やアーモンドオイル、エッセンスを加えているのが特徴です。

ブレのマカロン Macaron de Boulay

ブレのマカロン Macaron de Boulay
ブレのマカロンとは東フランスのブレ=モゼルで作られているマカロンです。生地が柔らかいためスプーンですくって形を整えているのが特徴です。

サン=ジャン=ド=リュズのマカロン Macarons de Saint-Jean-de-Luz

サン=ジャン=ド=リュズのマカロン Macaron de Saint-Jean-de-Luz
サン=ジャン=ド=リュズのマカロンとはフランスの南西部にある町で作られているマカロンのこと。外側はカリッとしていて内側は柔らかな食感で、丸くて平たいマカロンです。フランス王ルイ14世とスペイン国王フェリペ4世の娘マリー・テレーズ・ドートリッシュとの結婚式が行われた際に振る舞われたマカロンがきっかけで、評判になったと言われています。




サン=テミリオンのマカロン Macarons de Saint-Émilion

フランス地方菓子サン=テミリオンのマカロンとは?[Macaron de Saint-Émilion]
サン=テミリオンのマカロンとはボルドー近郊のワイン産地のひとつである町で作られているマカロンのことです。紙に直接生地を絞って焼き、そのまま販売しているのが特徴です。1620年より、ウルスラ会のラクロワ修道院でマカロンが作られはじめられました。

ポワトゥー・シャラント地方のマカロン Macaron en Poitou-Charentes

ポワトゥー・シャラント地方のマカロン Macaron en Poitou-Charentes
ポワトゥー・シャラント地方のマカロンとはフランスの西の大西洋に面している地域で作られているマカロンのこと。主に、リュジニャン(Lusignan)、モンモリヨン(Montmorillon)、リュサック(Lussac)で作られています。共通した特徴として、丸くて、表面がこんがりと焼かれふんわりとしていて柔らかいマカロンです。




参考文献

このマカロンの記事を書くのに参考にした本です。

  • フランス 食の事典
  • Dictionnaire de la gourmandise pâtisseries, friandises et autres douceurs
  • La merveilleuse histoire des pâtisseries et gâteaux

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